昨年9月にスペインに初出店したユニクロの店舗=ファーストリテイリング提供
「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが12日発表した2018年2月中間決算(国際会計基準)は、売上高が前年同期比16・6%増の1兆1867億円、本業のもうけである営業利益は同30・5%増の1704億円となり、ともに中間期では過去最高だった。アジアなど海外事業が大幅に伸び、中間期では初めて海外の売上高が国内を上回った。
海外のユニクロ事業の売り上げは29・2%増の5074億円、営業利益は65・6%増の807億円。ファストファッション大手ZARAの本拠地スペインに初出店するなど、この半年で72店増えた。出店した地域は、いずれも好調だった。
一方、国内は3店減ったが、例年より冬が寒かった影響で保温性の高いヒートテックやダウンジャケットなどの防寒商品が好調で、売上高は8・5%増の4936億円、営業利益は29・0%増の887億円となった。
好調な業績を受け、18年8月期の売上高を2兆1100億円、営業利益を2250億円、純利益を1300億円に上方修正し、1月時点からそれぞれ600億円、250億円、100億円引き上げた。
柳井正会長兼社長は記者会見で、「海外で我々の服が理解され、ブランドとして確立されてきた。世界の人口すべてに受け入れられる可能性を実感している」と話した。
69歳の柳井氏は後継の人材についても言及し、「経営の中核を担う人材が育ち業績も好調。いつでもスムーズに交代できるような態勢に今もなっている」と述べた。(高橋末菜)