マグネットボール。球体や立方体の小さな磁石をくっつけて遊ぶ
球体や立方体の小さな磁石をくっつけて遊ぶ「マグネットボール」を幼児が誤飲し、内臓に穴があく事故が起きている。国民生活センターは19日、乳幼児の手が届くところに置かないよう、注意を呼びかけた。
センターによると、マグネットボールは「知育玩具」や「パズル」として販売されている。直径や1辺が3~5ミリ程度。1セットに200個程度入っているものが多く、複数の磁石をくっつけて遊ぶ。磁力が強い磁石を使っているという。
センターには2件の事故例が報告されている。昨年12月、3歳の男児がマグネットボール(直径3ミリ)を5個誤飲。摘出手術をしたところ、胃や腸に穴があいていた。胃と腸の中にあった磁石が、それぞれの壁を突き抜けてくっついていたという。1歳9カ月の女児が計37個を誤飲し、今年1月に医師の診察を受けた事例もある。
センターは大手通販運営事業者のアマゾンジャパン、ヤフー、楽天に対し協力を要請。3社を通して、幼児がのみ込める大きさで、一定以上の磁力をもった玩具を、子ども向けとうたって販売しないよう、出店業者に指導することを求めた。
ヤフーは19日、「Yahoo!ショッピング」と「ヤフオク!」で、マグネットボールなどについて、「誤飲の危険があるため、小さなお子様には与えないでください」といった注意表示をしない商品は、これらのサイトでは販売を中止したり、削除したりすると発表した。(滝沢卓)