バレエの若手登竜門のシニア男子部門で1位入賞した15歳の松浦祐磨さん=20日、米ニューヨーク、金成隆一撮影
若手バレエダンサーの登竜門の一つ、「ユース・アメリカ・グランプリ」の最終審査結果が20日、米ニューヨークで発表され、シニア(15~19歳)の男子部門で東京都立川市出身の松浦祐磨さん(15)が1位に選ばれた。今年はシニア部門の最優秀賞(グランプリ)は該当者なしのため、松浦さんが男子部門トップとなる。
「失敗、がっかりしたけど…」米バレエコン1位松浦さん
ジュニア(12~14歳)では、女子部門で中島耀さん(13)=墨田区=が、男子部門で末次正樹さん(14)=豊島区=が、いずれも2位に入賞した。また、プリコンペティティブ(9~11歳)では、男女を合わせた最優秀賞「ホープ賞」に梨木玲斗さん(11)=葛飾区=が選ばれた。
松浦さんはバレエ歴約8年。「ドン・キホーテ」で挑んだ「決選で失敗し、がっかりした」というが、初の国際大会挑戦で首位に。夢は「もちろんプロのバレエダンサー。みんなを笑顔にするダンサーになりたい」。記者団から「具体的にめざす場所は」と聞かれると、「英ロイヤルバレエ団のプリンシパル(最高位のダンサー)」と答えた。9月からロイヤルバレエ学校入学が決まっているという。
中島さんは「この舞台をめざしてきたので、(名前を)呼ばれた瞬間うれしかった」。リンカーンセンターは「大きな舞台ですごく楽しんで踊ることができた。たくさんの人が、すごい歓声を送って下さることが印象的」と語った。末次さんは「(自分の)前に踊った子がすごい有名な子だったので緊張したが、思い切り楽しもうという気持ちで踊ったら、声援や拍手を観客がしてくれて自信をもって踊ることができた」と振り返った。
梨木さんは「一番上の賞をもらえるとは思っていなかったので、すごくうれしい。(夢は)プリンシパル」と抱負を語った。(ニューヨーク=金成隆一)