勸玄ちゃんの手を引き、成田山の表参道をお練りする市川海老蔵さん(中央)=成田市
成田市の成田山新勝寺で28日から始まる開基1080年祭記念大開帳を前に、新勝寺ゆかりの歌舞伎俳優市川海老蔵さん(40)と長男の堀越勸玄(かんげん)ちゃん(5)が20日、奉祝参拝した。表参道での「お練り」では約2万人の観衆が集まった。10年に一度の大開帳もいよいよ間近に迫った。
羽織はかま姿の市川海老蔵さんは、勸玄ちゃんの手を引いて、約800メートルの表参道をお練りした。紙吹雪が舞う中、約1時間かけて歩いた。
大本堂前での歓迎式で海老蔵さんは「成田山と成田屋のおつきあいは350年ございますが、今後ともせがれの代まで末永くご指導ご鞭撻(べんたつ)を」とあいさつした。マイクを向けられた勸玄ちゃんが「歌舞伎の道に進みたいと思います」と話すと、歓声が上がった。
夕方からは大本堂前の特設舞台で、海老蔵さんと大谷広松さんが「連獅子」を奉納。約3千人の観衆から「成田屋」のかけ声が相次いだ。富里市から来たという菅田倭文子(しずこ)さんは「初めて生の舞台が見られてとても感動した」と話した。海老蔵さんは前々回、前回の大開帳での舞台で、2013年に死去した父の十二代目市川団十郎さんと連獅子の子獅子役を務めた。
開基1080年祭記念行事実行委員会の小泉一成会長(成田市長)は「開基1090年の舞台では海老蔵さんと勸玄君の連獅子が見られるのを願ってやみません」とあいさつした。(根岸敦生)