アヴィーチーさんはここ10年のエレクトロニック・ダンス・ミュージック(EDM)ブームをリードした世界的スターで、英BBCによると、ツアーでは一晩につき25万ドル(約2700万円)を稼いだとされる。
18歳でキャリアをスタート。レニー・クラビッツやレオナ・ルイス、リタ・オラら数多くの人気アーティストの楽曲作成に参加。グラミー賞に2回ノミネートされた。2013年の自身のソロデビューアルバム「トゥルー」は15カ国以上でトップ10以内の売り上げを記録している。
輝かしいキャリアとは裏腹に、注目を浴びることに居心地の悪さも感じていたと指摘されている。16年には雑誌のインタビューで「これまでの人生を振り返ると、すごい、本当に自分がやったのか? と思う。ある意味では、自分の人生で一番いい時期だったが、それは代償を伴うもので、大きなストレスと、大きな不安ももたらした」などと語っていた。日本では活動休止直前の16年6月に公演している。
アルコールの過剰摂取などによる急性膵炎(すいえん)など、複数の健康問題を抱えていたというが、アヴィーチーさんの代理人は死因を明らかにせず、これ以上の声明を出す予定はないとしている。
米人気歌手マドンナさんは「とても悲しい……とても悲劇的だ。さようなら愛するティム(アヴィーチーさんの本名)。逝くのは早すぎる」とツイートした。(ロンドン=下司佳代子)