福田氏をめぐる動きと政権内の発言
「セクハラ行為はあったと判断した」。財務省の福田淳一・前事務次官のセクハラ疑惑をめぐり、財務省は27日、ようやく福田氏の処分と被害者への謝罪に踏み切った。本人が否定し続ける中での「ぎりぎりの認定」。財務省は調査を終える構えだが、中途半端な形での幕引きに、批判の声がやまない。
27日夕、財務省会見室。
報道陣が詰めかけるなか、会見に臨んだ矢野康治官房長と伊藤豊秘書課長は冒頭、謝罪の言葉を述べると、15秒ほど頭を下げた。監督責任を問われる麻生太郎財務相の姿はなかった。
週刊新潮が福田氏のセクハラ疑惑を報じてから15日。セクハラ認定と処分に時間がかかったことについて、矢野氏は「財務省の調査で事実関係を明らかにするのは難しい面があった」と釈明した。調査を委託した財務省の顧問弁護士が福田氏に計3回の聞き取り調査をしたことなどを説明し、「財務省として責任を持って調査を行い、ぎりぎりの認定としてセクハラ行為があったと事実認定した」と理解を求めた。
だが、公明党の山口那津男代表は27日、「遅きに失したと言わざるを得ない。厳しく反省して出直してもらいたい」と批判した。
福田氏がセクハラを否定するなか、財務省は顧問弁護士による被害者側への聞き取り調査にこだわり、後手に回った。
それが一転、セクハラ認定へと…