板門店で27日、韓国の文在寅大統領が待つ軍事境界線に向けて歩く金正恩朝鮮労働党委員長(韓国共同写真記者団)
韓国大統領府は27日正午すぎ、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領のやりとりを明らかにした。同日午前9時半に2人が握手をしてから会談が始まるまでの約50分間で、報道陣のカメラやマイクのない場所で親しく会話。予定外のできごとが連続していた。
【タイムライン・午後】南北首脳会談速報
説明によると、握手後に文在寅氏を北朝鮮側に招き入れたのは金正恩氏だった。北朝鮮の指導者として初めて軍事境界線を越えて韓国側に歩み入った金氏に対し、文氏は「南側に来られたが、私はいつ越えられるのか」と聞いた。すると金氏は「じゃあ今越えますか」と文氏の手を引っ張った。予定にはなかったという。
続いて、韓国軍の儀仗(ぎじょう)隊が金氏を出迎え。文氏が「今日見せた儀仗隊は略式で残念だ、青瓦台(ソウルの韓国大統領府)に来ればもっと良い場面を見せられる」と言うと、金氏は「そうですか。文大統領が招請すればいつでも青瓦台に伺う」と返したという。
また、金氏は南北双方の随行員と握手。「これで帰らなければならない者もいる」と残念がり、文氏の音頭で南北の全随行員が一緒に記念写真を撮った。これも予定にはなかったという。
その後、2人は韓国側施設「平和の家」に移動。会談が始まるまで約30分間をともに過ごした。
主なやりとりは以下の…