「寝ても覚めても」(C)2018 映画「寝ても覚めても」製作委員会/ COMME DES CIN●(●はEに鋭アクセント)MAS
世界3大映画祭の一つ、第71回カンヌ国際映画祭が8日夜(日本時間9日未明)、南フランスのカンヌで開幕した。イランのアスガー・ファルハディ監督「エブリバディ・ノウズ」がオープニング上映された。最高賞パルムドールを競う長編コンペティション部門に、日本から是枝裕和監督の「万引き家族」と濱口竜介監督の「寝ても覚めても」の2作が参加する。
「万引き家族」は、リリー・フランキーや安藤サクラらが演じる一家が、生きるために万引きを重ねる暮らしの中で、家族を超えた絆を見いだす物語。是枝監督は2015年の「海街diary」以来、3年ぶり5回目のコンペ部門出品となる。04年には「誰も知らない」で柳楽(やぎら)優弥が男優賞を、13年には「そして父になる」で審査員賞を受賞している。
「寝ても覚めても」は、芥川賞作家の柴崎友香の同名小説を映画化。東出昌大が一人二役に挑戦し、唐田えりかが演じるヒロインと恋に落ちる。濱口監督は今回がカンヌ初出品。
短編コンペ部門には「だんご3兄弟」などで知られるクリエーターで東京芸大大学院の佐藤雅彦教授や映画プロデューサーの川村元気さんらが監督の「どちらを選んだのかはわからないが、どちらかを選んだことははっきりしている」が出品される。監督週間では細田守監督のアニメ「未来のミライ」が上映される。また長編コンペ部門では、村上春樹さんの短編「納屋を焼く」が原作の韓国映画「バーニング」(イ・チャンドン監督)も上映される。授賞式は19日(同20日)に行われる。(カンヌ=伊藤恵里奈)