展覧会のチラシ(C)荒木飛呂彦&LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社
シリーズの累計で単行本が1億部以上売れている漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の作者、荒木飛呂彦(ひろひこ)さん(57)の個展が8月24日から東京・六本木の国立新美術館で開かれる。国立の美術館で漫画家の個展が開かれるのは、手塚治虫さん以来28年ぶり2人目という。混雑緩和のため、チケットは完全日時指定制で、当日券の販売予定はない。
「ジョジョ」は「波紋」や「スタンド」といった特殊能力を持つ主人公たちが、敵と戦いながら成長していく冒険譚(ぼうけんたん)で、31年前に週刊少年ジャンプで連載が始まった。シリーズごとに主人公が代替わりし、現在は第8部の「ジョジョリオン」が月刊誌ウルトラジャンプで連載され、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受けている。
荒木さんは独創的な物語や印象的なセリフを生み出したほか、西洋の古典彫刻をほうふつとさせる造形とポーズで登場人物たちを描き出し、多くの読者を引きつけてきた。作品はアニメや実写映画になったほか、仏ルーブル美術館の企画展でも原画が展示されるなど、海外でも人気がある。
今回の「荒木飛呂彦原画展 JOJO 冒険の波紋」では、多数の原画を展示して作品の歩みをたどるほか、創作の秘密に迫る企画も予定されているという。彫刻家の小谷元彦さんや、ファッションブランド「アンリアレイジ」のデザイナー森永邦彦さんとのコラボレーション作品も並ぶ。10月1日まで(火曜休館)。チケットは6月1日から抽選販売の受付が始まる。詳細は公式サイト(
http://jojoex-2018.com
)で。(木村尚貴)