事故を起こした車を調べる神奈川県警の捜査員=2018年5月28日午後0時45分、神奈川県茅ケ崎市、遠藤雄二撮影
28日午前10時55分ごろ、神奈川県茅ケ崎市元町の国道1号で、90歳の女性が運転する乗用車が4人をはねた。4人は病院に運ばれたが、50代の女性1人が死亡し、3人が軽傷。運転をしていた女性も軽いけがをした。ほかに現場にいた2人が気分が悪いと訴え、病院に搬送された。県警は自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで詳しい状況を調べている。
高齢ドライバー、どんな事故が多いの?
茅ケ崎署によると、現場は茅ケ崎駅や市役所の近く。乗用車が国道沿いの車整備業者から左折して出た直後だった。現場は片側1車線の直線道路で、信号は車側が赤だったとの目撃情報があるという。
この整備業者によると、運転していた女性は事故前、旅行の土産を渡すために訪れたという。車検や点検などで、社長はこの女性と数十年の付き合いだという。年に数回会った時は、「耳も遠くないし、会話も普通にできていた」といい、特に問題は感じていなかったという。「運転も荒くないし、ノロノロしているわけでもなく、ごく普通だった」と話した。
現場近くのレンタカー会社に勤務する20代男性は、パトカーや救急車のサイレンを聞き、事故に気づいた。現場付近には50人以上が集まり、「何が起きたのか」と騒然とした雰囲気だったという。中には、青ざめた顔で座り込む人もいた。周囲の人からは「運転者は取り乱したりすることはなく、運転席に座って警察の聴取を受けていたようだ」と聞いたという。
県警は当初、6人がはねられたと説明していたが、捜査の結果、はねられたのは4人だったことが判明したという。