政府・与党は28日、6月20日に会期末を迎える通常国会を7月10日ごろまで20日間程度、会期を延長する方向で最終調整に入った。カジノ設置を可能とする統合型リゾート(IR)実施法案を確実に成立させ、参院選の一票の格差是正のための公職選挙法改正案の今国会成立をねらうためだ。朝日新聞の取材に複数の政権幹部が明らかにした。
参院選で県をまたいで一つの選挙区とする「合区」(現在は島根・鳥取と徳島・高知)をめぐり、自民党は憲法改正による解消を模索していた。ただ、来年の参院選に間に合わせるには周知期間を含めて今国会で法整備をする必要があることから、合区解消ではなく、選挙区と比例区の定数調整で一票の格差を是正する公選法改正案の提出をめざす方針に転じた。
今国会は政権が最重要法案に位置づける働き方改革関連法案のほか、審議入りしたばかりのカジノ実施法案もあり、審議日程が窮屈になっていた。カジノ実施法案の成立のため1週間程度の延長も検討されたが、公選法改正案が浮上したことで7月10日ごろまでの会期延長幅を迫られた。
政権幹部の一人は「公選法改正…