沖縄県辺野古地区の米軍新基地建設に抗議する日本の民衆(写真は新華社より)
米海軍の「レーガン」と「ニミッツ」の空母打撃群がこのほどフィリピン海で合同演習を実施した。「ルーズベルト」も加えて、現在米軍はインド太平洋地域に3つの空母打撃群を配備している。(文:陳航輝、張沢正。解放軍報掲載)
こうした動きは大国間競争を背景とした米軍のグローバルな戦力布陣調整の縮図であり、新たな情勢に対処するためにグローバルな戦力態勢を再構築する最新の動きを反映している。
■「大国間競争」をめぐり、潜在的敵対国の能力の特徴を注視
2017年12月以降、米国は「国家安全保障戦略報告」と「国防戦略報告」を相次いでまとめ、世界が「大国間競争の時代」に再び入ったとの認識を示した。新たな脅威の判断に基づき、米国はグローバルな戦力布陣を迅速に調整している。最前線の配備と抑止を再び強調し、海外駐留部隊の規模を2年以内に3万人以上増やし、22万5000人にする。中東地域に緊急配備する兵力はこれに含まれない。また、グローバルな戦力配備の重点をアジアと欧州の二方面に置く。中東とアフリカの駐留部隊の規模を削減し、欧州に戦闘航空旅団1個と後方支援部隊を増派する。アジアと欧州の二方面で、欧州優先、アジアは後回しという伝統的手法を改め、アジアを米軍の新たなパワーの中心にし、インド太平洋戦略を迅速に推し進め、F35B戦闘機、「アメリカ」級強襲揚陸艦、マルチドメイン・タスク・フォース(MDTF)といった新型の作戦プラットフォームと作戦部隊を優先的にインド太平洋戦区に配備する。
インド太平洋戦区で米国は在日米軍、在韓米軍のミサイル防衛能力を増強すると同時に、精鋭部隊・兵器を第一列島線からグアムを中心とする第二列島線及びハワイを中心とする第三列島線まで後退させる。米軍が今回グアムから戦略爆撃部隊を撤収させると同時に、大陸間攻撃能力の訓練を集中的に実施したのは、まさにこの「撤収により進攻する」作戦思想に基づくものだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年7月2日