衣装は浴衣をアレンジ。デザインされているアサガオの花言葉は「固い絆」だ=大阪市北区、滝沢美穂子撮影
女性6人組のダンス&ボーカルグループ「大阪☆春夏秋冬」が、ファーストアルバム「SSFW」を12日にリリースする。「これまでにないほど一曲一曲と真剣に向き合い、メンバーとも話し合った」(EON)と言うように、結成から7年目でようやく出せたアルバムへの思い入れは深い。
グループは2012年に結成。インディーズ時代にシングル7枚をリリースし、昨秋、メジャーデビューがかなった。アイドル的な見方もされるが、メインボーカルMAINAの本格的な歌声が紡ぐのは、ロックテイストの楽曲だ。
「SSFW」には11曲を収録した。メジャーデビュー後のシングル「Travelin’ Travelin’」「SPARK!」以外は書き下ろし。「ロックだけではなく、R&Bやバラード、歌詞が関西弁のレゲエと楽曲は幅広い。私たちのスピリットが詰まった決意表明のアルバム」とMAINAは語る。
その中の一曲「ローリングストーン」では、“一発録(ど)りの編集なし”に初挑戦した。レコーディングスタジオなのにハンドマイクで歌い、息継ぎの音も残り、ライブに近い仕上がりに。MAINAは「ぼろが見えても構わないから、ありのままの自分たちを表現しよう、という気持ちの表れ、かな」。
香水をつけたり、ヒールをはいたり、曲に合わせて気分から装い、収録に臨んだ。時には「最後の部分、2小節延ばしてほしい」とメンバーがスタッフに直訴するほど、制作現場は熱を帯びた。
大阪と東京を頻繁に行き来しながら、活動の場を広げる。4月から月1回、東京・渋谷で開く定期ライブでは、ザ・ブルーハーツの「リンダリンダ」をアカペラで歌うなど、1980年代、90年代の曲にも挑んでいる。MANAは「その時代のバンドが好きな人は、私たちの曲も好きになってもらえるはず。懐かしい曲に私たちなりの歌とダンスを加え、新たな可能性を生み出したい」と話す。
7月14、15日には大阪府吹田市のライブハウス「ESAKA MUSE」でライブを予定している。(桝井政則)