(写真1)WWDCが開催された、米カリフォルニア州サンノゼにあるサンノゼ・コンベンションセンター [PR] デジタルトレンド・チェック!特別版 アップルの年次開発者会議「WWDC 2018」が、今年も米カリフォルニア州サンノゼで開催されました(写真1)。アップルの発表というと、同社の人気ハードウェアの新機種が出るのでは……と期待が集まりやすいものです。しかし、今回のWWDCでは、ハードウェアの発表はありませんでした。そのため発表内容は、技術に詳しくない人にはわかりづらいものになった点は否めません。筆者も正直に言えば「少々小粒かな」と思います。(ライター・西田宗千佳) しかし、アップルの将来を占うという意味ではなかなか興味深い発表もいくつかありました。iPhoneという巨大製品を抱えるアップルが、それを軸に、いかにこれからの未来に備えるかという宣言に近い内容だったとも言えるでしょう。全てを解説すると長くなりますので、ここでは利用者の多いiOSとmacOSの方針を軸に説明します。 【フォトギャラリー】アップル発表会 なお、細かな発表内容と情報については、別途掲載したフォトギャラリーでも読み解けるようにしています。そちらも併せてご覧ください。 古い機種でも効果的、動作が速くなる「iOS12」 アップルは今回、同社の主力製品に搭載する四つのOSの話をしました。iPhone、iPadに使われている「iOS」、Apple Watchに使われている「watchOS」、Apple TVに使われている「tvOS」、そしてマックに使われている「macOS」です。それぞれ秋に無償で新バージョンが公開され、機能アップする予定です。 多くの人にとって最も気になる存在は、iPhoneやiPad向けのiOSでしょう。次期バージョンはiOS12(写真2)になります。
(写真2)iOSの新バージョンの名前は、11に続いて「iOS12」に これまでのiOSと同様、iOS12にも多数の機能が追加されました。 多くの人にとって、シンプルに重要な点は、速くなったことでしょう。iOS12は、現在iOS11が動作している全ての機種で動作します(写真3)。新しいOSになると動作は一般的に遅くなると思われていますが、iOS12は高速化に軸足が置かれた結果、OSが新しくなって、さらに動作が速くなる結果になりました。例として、2015年秋に発売された「iPhone 6S」世代での高速化が示されたのですが、アプリ起動が最高40%、キーボード表示で最高50%、カメラ起動は最高70%速くなるとのことでした。アプリの起動速度はおおむね2倍速くなるとされており、十分体感できる差になりそうです。意外と色々な機能が追加されることよりもこの点を喜ぶ人は多いのではないでしょうか。
(写真3)iOS12は、2013年に発売されたiPhone 5sやiPad Airでも動作する。すなわち、iOS11が動いている機種ならそのまま動作可能 もう一つ、使い方を変えるという意味で大きいのは、スマートフォンの利用を制限するための機能でしょう。といっても考え方はシンプルです。 スマホを見続けてしまう理由は二つあります。気になるアプリを見すぎること、常に通知が来つづけるがゆえにスマホから目が離せなくなることです。 まず後者への対策からいきましょう。現在のスマホには通知をあまり出さないようにするモードがあります。iOSの場合には「おやすみモード」がそれに当たります。これをおやすみ時以外にも使うようにするのです。日本語では「おやすみモード」ですが、元々英語では「Don’t Disturb」。ホテルで部屋にこもる時などに、ドアノブにかけておくタブに書いてある言葉ですね。就寝時や仕事に集中する時、子どもの相手をしている時など、スマホに邪魔して欲しくない時に使うモードという意味合いに変わりました。これまで通り時間指定もできますが、「1時間だけ通知して欲しくない」「特定の場所にいる間通知しない」などの設定を簡単に切り替えられるようになりました。 また通知が画面を埋め尽くさないよう、自動的にまとまるようになったのも、通知に追い立てられる感じが薄くなるのでプラスかもしれません。 そして、もう一つの要素が「Screen Time(スクリーンタイム)」です。スクリーンタイムでは、アプリやウェブサイトごとに、利用者がどれだけの時間を費やしているかを集計する機能です。単に集計するだけでなく特定のアプリは特定の時間、特定ののべ時間しか使わないという設定も可能です(写真4)。これは、利用者個人が自制的に使うだけでなく、子どもに対しスマホやタブレットを使う時間を定めてその範囲の中だけで使わせるといった形でも利用できます。アップルとしてはスマホをより自制的に使ってもらうことで、社会の中でスマホを悪者にしないことを考えているのでしょう。
(写真4)特定のアプリを使える時間を決められる。それを超えるとこのように通知が。アプリの使いすぎによる「スマホ依存」を軽減 いつもの動作をワンタッチで行う「ショートカット」 iOSの未来という意味では、二つの要素がクローズアップされました。 一つは、より楽に使うための機… |
いつもの操作を自動で iOS進化 アップル発表会詳報
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
アルゴリズムが羊の養殖をバックアップ 農業デジタル化がトレンドに
武漢市で「桜シーズンの長江」をテーマにしたライトアップショー 湖北省
ものづくり県の魅力に触れる 富山県の「匠」展 in 北京
中国、5年連続でドイツ最重要の貿易パートナー
ECも宅配便もノンストップ 「今いるところで年越し」に多くの商機
アップル四半期売上高が初めて1千億ドル突破 中華圏57%増
豆腐にリンゴに口紅まで!あらゆるものに彫刻施す浙江省金華市のある若者
国益を守る中国の決意は揺るぎないもの
「年の瀬ムード」高まる甘粛省の蘭州老街 ランタン3千個でライトアップ
蘭州老街のライトアップが黄河観光に新しい魅力 甘粛省
長江水運のインフラがレベルアップ
PCR検査をバックアップするハイテクノロジー 北京市順義
淘宝が「変なグッズコンテスト」各賞発表 独創性に敬服
中国でも定年年齢の引き上げへ その理由は?いつから?
世界ぜいたく品市場の半分が中国から 中国人が購入するものとは?
天津と上海で新型コロナ新規国内症例が1人ずつ 「モノからヒト」で集団感染の可能性も
「ワクチン有効性90%以上」が世界経済にとって意味するものとは?
世界最大の自由貿易圏誕生が日本にとって意味するものとは?
世界を「爆買い」する中国人、輸入品が好きなのはどんな人?
大ブームになった「国潮」、底流にあるものとは?
量子インターネットの未来の応用シーンはどんなもの?
突っ込みどころだらけの「iPhone12」シリーズ なぜ売れる?
デジタル人民元の正式発行はいつ?
祖国に捧げる!武漢の夜空に輝く祝福の言葉 湖北省
観光地のような江蘇省の高速サービスエリアに「あっけにとられた」の声