上海市と天津市は23日午後9時ごろ、新型コロナウイルスの国内症例を各1人ずつ確認したと発表した。北京日報が報じた。
上海の新規感染者は浦東国際空港関連
上海市衛生健康当局によると、今月22日夜、浦東国際空港の関係者1万7719人を対象に、PCR検査を展開し、1万7718人が「陰性」だったものの、1人が「陽性」だったという。
新たに感染が確認されたのは男性の章さん(36)で、浦東国際空港西エリアにある貨物集積場の聯邦快遞(フェデックス、中国)有限公司上海支店の従業員だ。PCR検査を受けて、23日午後に「陽性」と判明した。市級の専門家の診察、臨床、医学画像の分析、実験室のPCR検査を経て、新型コロナウイルスの感染が確認された。
天津で新規国内症例1人 無症状から症状を発症
22日午後6時から23日午後6時にかけて、天津市では新規国内症例が1人確認された(無症状感染者に症状が発症し、発症した患者として確認)。
感染が確認されたのは男性の王さん(48)で、天津市浜海新区東疆港保税区に住んでおり、労務発展有限公司のコールドチェーンの作業員だ。
専門家「『モノからヒト』で集団感染も」
中国疾病予防管理センターの疫学首席専門家・呉尊友氏は昨日、ここ数日の新型コロナ感染者発生について解説した際、「表面的に見れば、どれもが『モノを介してヒトが感染』している。しかし、これも飛沫などによる伝播様式、接触による伝播様式のパターン。これまでは、握手したり、ドアノブを触ったりすることで接触感染すると考えられてきたが、実際には汚染したコールドチェーン、コンテナを介しても接触感染する。海外では、感染者が勤務を続け、作業する過程でコンテナが汚染され、ウイルスがコンテナの上に浮いて来る。そして、中国国内の作業員がそれに接触して感染する」と説明した。
「モノからヒト」により感染がおこる可能性もあるものの、流行、拡散ではやはり「ヒトからヒト」への感染が大きな役割を果たす。通常、「モノからヒト」は、「ヒトからヒト」と比べて感染するウイルスの量が異なり、軽症、無症状であるケースが多い。そのため、感染者が気付かず、病院に行くこともないため、集団感染へとつながりやすい。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年11月24日