大阪府枚方市発注の工事をめぐり、公契約関係競売入札妨害容疑で逮捕された元市職員の福留啓二容疑者(61)が、別の工事でも不正に情報を漏らした疑いがあるとして、府警は8日に同容疑で再逮捕する方針を固めた。情報を受け取った枚方市の建築工事会社「太平洋建設」社長、来馬(くるば)哲二容疑者(48)についても同容疑で再逮捕する方針。
捜査関係者によると、福留容疑者は今年2月に実施された枚方市発注の小学校解体工事の一般競争入札など5件の入札に際し、来馬容疑者に設計金額に近い価格を漏らし、公正な入札を妨害した疑いが持たれている。設計金額がわかれば入札の最低制限価格が推計できる。太平洋建設は5件とも落札した。
市によると、福留容疑者は昨年3月に定年退職し、翌月から市教育委員会教育環境整備室主任として再任用された。同室では工事に関する資料は各担当者が管理していたが、同室職員であれば閲覧は特に制限されていなかったという。