大井水産物埠頭(ふとう)に接岸した米海軍の病院船「マーシー」=2018年6月16日午前8時12分、東京都大田区、朝日新聞社ヘリから、迫和義撮影
世界最大級の病院船で、負傷した兵士の治療や人道・災害支援に使われる米海軍の「マーシー」が日本に初めて寄港し、15日夜、米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)から東京都大田区の大井水産物埠頭(ふとう)に入港した。災害医療への船舶活用について知見を得ようと、日本政府が招致した。
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マーシーは全長272メートル、満載排水量6万9360トン。石油タンカーを改造し、1986年に病院船として米海軍に引き渡された。戦闘部隊への医療の提供を主任務とし、90年には湾岸戦争に先立ちペルシャ湾に派遣された。
手術室12室、集中治療室やCTスキャン装置を備え、病床数は約1千床。医療要員を含め最大で約1300人が乗り組む。14日には横須賀基地で、大量の負傷者が運び込まれた想定で、海上自衛隊と共同訓練をした。16日午後、抽選で選ばれた市民が艦内を見学する。