PKで2点目を奪ったクロアチアのモドリッチ=ロイター
(16日、クロアチア2―0ナイジェリア サッカー・ワールドカップ)
【特集】2018ワールドカップ
2018ワールドカップの日程・結果
日本代表のニュースや試合日程
勝ちたいが、初戦は是が非でも負けたくない。
クロアチアもナイジェリアも慎重な出だしの中、試合を動かしたのは、2本のCK。先発の平均年齢が29歳のクロアチアが、25歳のナイジェリアに経験の差を見せつけた。
前半32分、32歳のMFモドリッチのCKだった。ニアサイドにいた24歳のMFレビッチが頭で中央に流すと、32歳のFWマンジュキッチがダイビングヘッド。22歳のナイジェリアMFエテボが伸ばした足にあたってオウンゴールになった。
「この得点で楽になった」とモドリッチ。その後のクロアチアは落ち着いてボールを回し、自分たちのペースで試合を展開。後半24分には再びモドリッチの蹴ったCKで、マンジュキッチが24歳のDFエコンに倒されてPKを奪った。モドリッチが難なく決め、試合を決定づけた。
「得点が取れないときこそセットプレーが大事。しっかり練習してきた」とモドリッチは言う。ベテランがそろうクロアチアが大事な場面を見極めた一方、ナイジェリアはワールドカップ(W杯)の出場チームで最も若いチームの一つだ。「セットプレーで若い選手がミスをしてしまった」とロア監督は悔やんだ。
D組の実力差は、アルゼンチンが少し上回って、残り3チームは伯仲というのが下馬評。どこが勝ち上がっても不思議ではない厳しい組で、クロアチアは、3位に入った1998年大会以来となる初戦白星スタートを切った。「この勝利で、チームの自信が深まり、弾みがつく」。モドリッチの声は力強かった。(河野正樹)