国土交通省は、車の自動ブレーキなどの先進技術を車検の確認項目に新たに盛り込み、2021年の新型車から対象とする方針を決めた。今後、道路運送車両法に基づく規定の改正を進める。
新たに対象項目となるのは、自動ブレーキ▽自動車線維持装置▽自動駐車機能▽接近通報装置▽横滑り防止装置(ESC)――など。車に搭載されている車載式故障診断装置(OBD)を使って検査する。
近年、自動運転技術は急速に普及し、16年生産の新車乗用車への搭載率は自動ブレーキが66・2%、車線維持装置は13・7%だ。高齢運転者の事故を減らす効果も期待されるが、現行の車検では不具合を見つけられず、確認項目の拡大の必要性が指摘されていた。海外ではドイツが同様の検査を導入、EUも加盟各国に同種検査を推奨している。(伊藤嘉孝)