巨人のメルセデス。支配下選手契約後の会見でダブルピースを披露したとおり、2戦2勝
(18日、プロ野球 巨人5―3阪神)
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身長188センチ。巨人の先発左腕メルセデスが、長い右腕を伸ばした。3点リードの三回2死一、二塁。福留のライナーをグラブに当てると、緩いゴロが遊撃手の前へ。吉川尚が難なくさばき、ピンチを脱した。
大リーグのレイズ傘下から、育成選手として巨人と契約して2年目。今月8日に支配下選手契約を結んだ。好きなものは「カレー、焼き肉、うどん、ラーメン」という24歳は「低めを意識した」。結果、7回無失点。右打者の内角に食い込む独特の速球を武器に、半数以上となる12個のアウトをゴロで奪った。
メルセデスに代表されるように、チーム好調の要因は再整備された先発投手陣だ。この7連勝中、すべての試合で勝ち星がついた。
その陣容は、開幕から様変わりしている。野上、吉川光は中継ぎに回り、今村、内海ら当初はいなかったメンバーが、今はローテーションを守る。中でもヤングマンは来日初登板から3戦3勝。メルセデスは2戦2勝。高橋監督は「2人の活躍は、ここに来て大きい」。四つの外国人枠を有効に使い、前半戦で見つかった弱点を埋めている。
広島とのゲーム差が5に縮まり、20日から直接対決を迎える。西日本豪雨の発災後、初めて行われるマツダスタジアムでは、逆に菅野、山口俊といった開幕から投げ続けた「柱」が先発予定。三塁側の一部以外は、ほぼ真っ赤に染まる敵地3連戦は、今季を占う大きなヤマ場となりそうだ。(井上翔太)
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○高橋監督(巨) 7連勝で広島との3連戦へ。「首位のチームをそのまま走らせるわけにはいかない」
○メルセデス(巨) 2戦2勝。計12イニングで無失点。「初登板と同じ感覚で投げた。(今後)点を取られても、最少失点でいきたい」
●金本監督(神) 初対戦のメルセデスに打線が沈黙。「分からない投手ほど積極的に打ちにいくのも手だけど」
●ロサリオ(神) 6月1日以来の先発で、九回に二塁打。「2軍で自信を取り戻した。何より楽しんでやるのが大事」