プロ野球のDeNAが、豪州のプロ野球チーム「キャンベラ・キャバルリー」と業務提携を結んだ。ラグビーやサッカーが人気の豪州で、どちらかと言えば野球はマイナースポーツ。どんな狙いがあるのか。
「現地の球場設備は日本の草野球レベル。そういう環境で野球をやることで、若い選手に刺激を受けてほしい。異文化交流もできる」。豪州で複数の球団を見て歩き、提携先を選んだDeNAの萩原龍大・チーム統括本部長はそう話す。
日本のプロ球団が大リーグの球団と提携を結んだ例は複数あるが、豪州は珍しい。DeNAは日本のオフシーズンに試合がある南半球の国で、英語でのコミュニケーション能力が身につき、選手を派遣する上で治安の問題がないという理由で豪州を選択。外国人のチームメートや指導者に囲まれながら実戦を積むことで、心身のたくましさも養えると期待している。
DeNAでは3年前のオフに筒香嘉智外野手がドミニカ共和国のウィンターリーグに参加し、その翌シーズンに本塁打王と打点王の2冠を獲得。当時、主力の派遣には球団内で賛否が分かれたが、結果的に大きな飛躍につながった。「筒香のように、自分から行きたいという意欲のある選手を出したい」と萩原本部長。伸び悩む若手や、一皮むければ1軍で戦力になれる選手を派遣するつもりだ。
また、DeNAは事業や広報、チケット販売などを担当する球団職員の派遣も検討している。日本よりも少人数で球団を運営しているため、より幅広い仕事を経験しながら球団運営を学べるという期待がある。
キャンベラ・キャバルリーが所…