カンボジア下院(定数125)の総選挙で、フン・セン首相率いる与党・人民党の関係者は30日、党の独自集計の暫定結果で、同党がすべての議席を得るとの見通しを示した。2月の上院選でも全議席を占めており、人民党が両院とも独占する事態になれば内外から「独裁」批判が高まりそうだ。民主化に向け支援を続けてきた日本の関係者の間にも落胆も広がっている。(野上英文、貝瀬秋彦、鈴木暁子、寺西和男、延与光貞、清宮涼)
「7月29日は、カンボジアの民主主義が死んだ日として歴史に汚点を残す」
昨年11月に解党された最大野党・救国党の元幹部らは30日、インドネシアの首都ジャカルタで記者会見を開き、今回の総選挙を「断じて受け入れられない」と批判。国際社会に結果を拒否するよう訴えた。
総選挙には20政党が参加した…