(31日、プロ野球 巨人6-0DeNA)
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最後の打者を変化球で空振り三振に仕留めると、巨人の内海は投げた反動で時計回りに1回転。その後、左腕を突き上げた。「(仲間から)不評でした。球が抜けて、(三振を)想像していなかったので、ダサいのが出た」。前回の完封勝利は2014年。久しぶりすぎたせいか、ぎこちなかった。
一回の初球。桑原に内角への137キロ直球で、ストライクを取った。右打者に投げ込んだこの球種が、試合を支配した。勝負球だけでなく、伏線としても有効。五回1死二、三塁は、ロペスに内角速球を続けた後、低めへのスライダーで空振り三振。七回2死二塁はソトに対し、同じ形から外にチェンジアップを落として左飛に仕留めた。
2011、12年と2季連続最多勝に輝いた左腕は、現在36歳。実績だけでは生きていけないことを、理解している。春季キャンプは2軍。開幕時の先発ローテーションに入れず、今季初先発は5月10日だった。
1軍昇格直後も、今も変わらない思いがある。「2軍にはいい投手がいる。1回失敗したら、自分も落とされる。絶対に残ってやる」。常に危機感を持ちながら、マウンドに上がり、腕を振っている。
いまの巨人は、救援陣がそろっていない。マシソンは左ひざを痛め、上原、カミネロも再調整で戦列を離れている。先発投手には、より長いイニングが求められる中、ベテランの域に入った内海が、一番の形で応えた。(井上翔太)
●ラミレス監督(D) 7回5失点の井納に、「2試合連続で序盤に失点。苦しい展開になった」。登録抹消を決める。
●筒香(D) 内海に4打数無安打。「球にキレがあって、スピードガンよりも速く感じた。いい投球をされました」
●井納 二回までに5失点。「一、二回は、丁寧な投球になり過ぎました」。2試合連続で序盤に失点し、登録抹消へ。