自民党細田派(94人)の研修会が5日、長野県軽井沢町のホテルで始まった。安倍晋三首相(自民党総裁)出身の党内最大派閥。9月に予定される総裁選での安倍首相3選に向け、派閥の結束を呼びかけた。
同派会長の細田博之・元官房長官が「昔は清和研(細田派)もなかなか総裁を出せない派閥だったが、小泉純一郎首相誕生後は政権中枢を担う政策集団だ」とあいさつした。さらに「(自民党には)400人以上の国会議員がおり、一致結束しなければ総裁選に対応することは難しい」と派閥の団結を呼びかけた。
2012年の総裁選では、石破茂・元幹事長が地方票で安倍首相を上回ったものの、決選投票で国会議員票を集めた安倍首相が逆転した。細田氏は研修会の記者会見で「地方議員、自民党員に対する働きかけを今後やっていきたい」と地方票に重点を置く姿勢を示した。
研修会は6日までの2日間で、企業経営者らによる講演や憲法改正、外交・安全保障などの政策勉強会、懇親会がある。過去開かれていたゴルフ大会は今回見送られた。
総裁選を巡っては細田派のほか、麻生派(59人)、岸田派(48人)、二階派(44人)の計4派閥が安倍首相支持を表明しているが、第3派閥の竹下派(55人)の参院側(21人)は石破氏支持で動き出している。(寺本大蔵)