砂糖をとるのを活発に活動する時間に限ると、自由にとり続けるより肝臓や血中にたまる脂肪量を抑えられることを、名古屋大の研究チームがラットの実験で見つけた。体が休んでいる時間の摂取を避けることで、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)などになるリスクを下げられる可能性があるとしている。16日付の米科学誌プロスワンに発表した。 砂糖をとりすぎると肝臓や血中の脂肪量が増えるとされる。世界保健機関(WHO)の指針では、生活習慣病の予防として1日に砂糖をとる量を、摂取する総エネルギー量の10%未満とするよう勧めており、5%までに抑えると健康増進効果はさらに高まるとしている。 研究チームは、餌として砂糖かでんぷんをラットに与えた。その際、ラットの活動時間にあたる夜に限ったグループと、自由に食べることが出来るグループに分け、約4週間後の肝臓内や血中の脂肪量を調べた。 その結果、砂糖を活動時間に限って与えたグループは、自由な時間に食べられたグループより約2割、肝臓内や血中の脂肪量が少なかった。ただ、時間を限って与えても、でんぷんを与えたグループより脂肪量は多かった。 研究チームの名古屋大大学院生命農学研究科の小田裕昭准教授(時間栄養学)によると、休息時間は体内で砂糖を分解する働きが弱まっていたり、エネルギーとして利用されなかったりすることで脂肪がたまりやすいと考えられるという。小田准教授は「砂糖のとりすぎは体に良くないと分かっていても、実践は難しい。ただ、食べる時間を人間だと日中に限れば、悪影響を抑えられる可能性がある」と話す。(土肥修一) |
甘いもの、食べるなら「日中に」 メタボリスク抑制か
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