(15日、プロ野球 広島6―4阪神)
広島の3連覇に向けたマジック「32」を点灯させたのは3番丸、4番鈴木の2人だった。
広島、リーグ3連覇へマジック「32」点灯 101戦目
0―0の三回1死一塁。「みんな夏場はしんどいと思う。1点でも多くとれるよう自分の仕事を全うしたい」というチーム思いの丸が、右中間への二塁打。その間に一塁走者の菊池が一気に生還し、先制した。
さらに、「丸さんが苦しいところでかえしてくれるから、楽な気持ちで打席に入れている」という鈴木だ。1ストライクから三つボールが続いたあとの変化球を仕留めた。仰ぎ見た先の左翼席には、ビジター球場にもかかわらず赤色のファンが最上段までびっしり。そこにアーチをかけ、リードを3点に広げた。
2連覇を成し遂げた強力打線は今季も健在。打点と本塁打は他のセ5球団を大きく引き離す。15日現在で挙げた打点504のうち、いずれも20試合近く欠場しているこの3、4番が2人で129を稼いできた。この日の6打点のうち5打点もこの2人でたたき出したもの。緒方監督は「主軸がしっかり打点を挙げてくれるからいいゲームができている」とうなずく。
25年ぶりに優勝した2016年は117試合目の8月24日に初めてマジックが点灯。2連覇の昨季は102試合目の8月8日だった。今季はそれよりも早い101試合目で点灯させたが、鈴木は「まだまだ試合はある。気にせずにやっていきたい」。球団史上初の偉業へ。コイが気を緩めることなく、突き進む。(藤田絢子)