インドネシア独立記念日の17日、同国東部で開かれた記念式典で国旗を掲揚できないトラブルがあり、13歳の少年が高さ約12メートルのポールを登って修繕を助ける一幕があった。少年は「キッドスパイダーマン」と称賛され、18日のアジア大会開会式に政府から招待されたり、国営企業に大学までの奨学金を約束されたりして、話題になっている。
話題の主は、中学生のジョハニス・ラウさん(13)。東ヌサトゥンガラ州ベルであった独立記念式典で、国旗を結ぶひもが切れて掲揚できなくなった。ラウさんは靴を脱いでポールを登り、切れたひもを手に降りてきた。その後、国旗が掲揚されると、約1千人の参加者から歓声が上がった。
ラウさんは18日、会見し、「本当はおなかが痛かったけれど、式典を止めたくない一心で体が動いた。ココナツの木にいつも登っているから、ぜんぜん怖くなかった」と話した。(ジャカルタ=野上英文)