標準時を1~2時間早める「サマータイム」(夏時間)について、遠藤利明・自民党東京五輪実施本部長は24日、9月に党の議員連盟を立ち上げて検討を進める考えを明らかにした。臨時国会への法案提出や来年の試行については「あり得ない」と述べ、早期導入には消極的な考えを示した。
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遠藤氏は首相官邸を訪ね、安倍晋三首相にこうした考えを伝えた後、記者団の取材に答えた。遠藤氏は「無理はせず、丁寧に意見を聞いて進めるので時間をいただきたいと(首相に)話してきた」と説明。首相は「丁寧にやってください」と応じたという。議連のトップには河村建夫衆院予算委員長が就く見通し。
サマータイムは今夏の猛暑を受けて、五輪の暑さ対策として浮上。首相が党で先行して議論するよう指示していた。当初は五輪に合わせるため、今秋の臨時国会への関連法案提出も視野に入れていたが、経済界からの反発や国民生活の混乱を心配する声が多く、消極論が広がりつつある。(大久保貴裕)