安倍晋三首相が自民党総裁選への立候補を正式に表明した。圧勝での3選を狙い、来年の統一地方選や参院選もにらんで水面下では活発に動いてきたが、正式表明は大幅に遅れた。総裁選は優位に戦いを進めているものの、見据える3選後の政権運営は険しい道のりが待っており、それは総裁選でも問われそうだ。
「西郷どん」意識した首相 総裁選の出馬表明、鹿児島で
特集「安倍×石破 二人が見る日本―自民党総裁選2018」
今回総裁選は、衆参両院の議長を除く1人1票の国会議員票405票と、国会議員と同数の党員・党友による地方票405票(全国集計後、比例配分)の計810票で争われる。
国会議員票では、首相が圧倒的優位に立つ。党内7派閥のうち、5派閥(計257人)がすでに首相支持を表明。石破氏支持で動いた竹下派(55人)では、首相に近い茂木敏充経済再生相らが巻き返し、事実上の自主投票となったほか、菅義偉官房長官の影響下にある無派閥議員にも支持を広げる。陣営からは「総裁選は終わった」(二階派幹部)との声が上がる。
石破氏が現時点で固めた議員票…