プロ野球セ・リーグは、広島が球団史上初の３連覇へ秒読みに入っている。過去２年は日本一を逃しただけではなく、本拠マツダスタジアムでの胴上げも実現しなかった。マジックナンバーは６で、１４日には両リーグ最速でクライマックスシリーズ（ＣＳ）進出も決まった。最短で優勝が決まる可能性がある２０日からは本拠９連戦で、「三度目の正直」へ、視界は悪くない。

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８月１５日にマジック３２が点灯。いったん消滅したが、１８日に３０を再点灯させた。９月に入って今季最悪の６連敗を喫したものの、約１カ月で６まで減らした。

広島が本拠でリーグ優勝を決めたのは、旧広島市民球場時代の１９９１年が最後。一昨年、昨年ともに紙一重のところで地元胴上げを逃してきた。２０１６年はマジック２で臨んだ本拠で決まらず、２５年ぶりとなる歓喜の瞬間は東京ドームで迎えた。マツダの駐車場に６００万円をかけて設けたビールかけ会場が使われることはなかった。

昨年はマジック１で臨んだ本拠ヤクルト戦に敗れ、翌日の試合は台風接近で中止に。選手たちは６００万円をかけて祝勝会の準備が進んでいた駐車場を横目に甲子園に移動し、阪神戦で連覇を決めた。今季こそ「三度目の正直」で本拠胴上げを果たそうと意気込む。

今季は雨天のほか、西日本豪雨の被災による阪神３連戦（７月９～１１日）の中止もあり、残り１７試合のうちマツダでの開催が１４もある。その本拠ではここまで３８勝１６敗２分けで勝率７割４厘。勝率７割超だった過去２年と同じく無類の強さを誇る。駐車場では祝勝会の準備が着々と進む。連敗を止めた１２日、丸は宣言した。「なんとしても地元で胴上げできるよう、一丸となってやっていきたい」。真っ赤に染まるスタジアムでその時を迎えたい。（竹田竜世）

広島の残り試合

９月１５日 中／１６日 ヤ（神宮）／２０～２２日 神／２３～２５日 Ｄ／２６～２８日 ヤ／２９、３０日 巨（東京）／１０月２、３日 神／４日 巨／７日 Ｄ

※太字がマツダスタジアムでの試合

広島のリーグ優勝決定試合

球場 相手

１９７５年１０月１５日 後楽園 ○４―０巨人

７９年１０月６日 広島 ○４―３阪神

８０年１０月１７日 甲子園 ○６―３阪神

８４年１０月４日 横浜 ○３―２大洋

８６年１０月１２日 神宮 ○８―３ヤクルト

９１年１０月１３日 広島 ○１―０阪神

２０１６年９月１０日 東京 ○６―４巨人

１７年９月１８日 甲子園 ○３―２阪神

※８０年は甲子園での試合後、新幹線で広島に移動中に２位ヤクルトが敗れて決定。９１年はダブルヘッダーの２試合目