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「反安倍」警備、各派閥が動員 因縁の地で最後の訴え

自民党総裁の安倍晋三首相と石破茂元幹事長は19日夕から夜にかけ、総裁選最後の街頭演説を東京都内で別々に行った。


特集「安倍×石破 二人が見る日本―自民党総裁選2018」


安倍氏が最終演説場所に選んだのは、秋葉原駅前だ。選挙戦となった前回2012年総裁選以来、国政選挙でも演説し、17年の東京都議選では「辞めろ」コールが起きて騒然となった因縁の地でもある。


安倍氏の陣営は今回、派閥ごとに「会場警備」の名目で20人ずつの動員を要請。隣県の県連にも動員をかけたという。陣営の一人は「反安倍の人たちを近づけないようステージの周りを固めた」。この日も安倍氏が到着すると、一部から「辞めろ」コールが起きたが、ステージから遠く、目立ったトラブルはなかった。


安倍氏は演説で経済政策などの実績をアピール。「批判だけしていても何も生み出すことはできない。私たちに求められているのは具体的な政策だ」と主張。麻生太郎財務相は「批判しといて、冷や飯を食わせるなと言っている人たちがいるが覚悟が足りない。覚悟がない人に日本のかじ取りを任せるわけにはいかない」と訴えた。(明楽麻子)


石破氏は開かれた姿勢アピール


石破氏は、若者や帰宅途中の会社員らでごった返す渋谷のハチ公前広場で演説に立った。演説後には広場を練り歩きながら、通行人らと写真撮影や握手に応じ、厳戒態勢で臨んだ首相を意識し、開かれた姿勢をアピールした。


演説で、石破氏は「自民党は謙虚な、公正な、あらゆる人に対して誠実な、正直な政党でありたい」と主張。「もう一度、国民の前に正面から向きあう、逃げない自民党をつくっていく」と訴えた。


石破氏の総裁選での都内での演説は、17日の銀座に続いて2回目。陣営によると、銀座で練り歩きをしたところ、写真撮影の依頼が多かったことから、渋谷では写真撮影ができる時間を設けたという。石破氏は「世論」での盛り上がりをテコに、総裁選の国会議員票につなげたい意向で、陣営はこの日、写真をSNSにアップするよう呼びかけていた。(岩尾真宏)


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