(25日、プロ野球 DeNA5―3広島)
広島、優勝目前で足踏み 本拠でDeNAに敗れる
広島・緒方監督の継投策が空回りした。追う展開でも2番手に勝ちパターンの一岡を投入。3番手のフランスアは、打席に立たせてまで「回またぎ」で続投させた。その2人がことごとく失点してしまう。勝って優勝を決めるという意思表示だったが、裏目に出た。
先発の中村祐は5回2失点で踏ん張った。23日の大瀬良、24日のジョンソンと両輪が投げた試合で優勝が決まらず、通算8勝の23歳右腕に大役が回ってきた。「意識しないようにしたけど一球一球に対する歓声がすごかった」。五回を終えて1点差。ここからベンチは勝負手を繰り出した。
一岡は六回、乙坂の適時打で差を広げられた。これが16試合ぶりの失点。フランスアは2イニング目の八回、ロペスに勝ち越し2ランを浴びた。九回は抑えの中崎もつぎ込んだが、流れは変わらなかった。
前日、リードされた展開での2番手は負け試合でも投げるアドゥワだった。一夜明け、この日の継投策は明らかに前がかりなのが分かる。DeNAは2戦続けて先発を早めに降ろし、左腕のエスコバーで広島の勢いを止めた。こちらもクライマックスシリーズ進出がかかり、短期決戦のような継投を仕掛けてきた。そこで明暗が分かれた。
緒方監督は「やってる野球は全然問題ない。しっかり粘り強く戦えている」と話したが、内心はどうか。26日からは2位ヤクルトと3連戦。引き分け以上で3連覇が決まる。分かりやすい状況にはなった。(伊藤雅哉)