訪米中の河野太郎外相は28日午後(日本時間29日午前)、ワシントンにある母校ジョージタウン大で講演した。北朝鮮の非核化をめぐり「具体的な行動を取れば制裁を解除できる」と指摘。日朝関係について「二国間の外交関係を作れば、日本は経済支援する用意がある」と述べ、国交正常化にも意欲を示した。
河野氏はまず、北朝鮮に関する国連安全保障理事会の制裁決議を完全に履行することが重要だと強調。安保理制裁の緩和を求めるロシアや中国を念頭に、「今後、どこかの国が制裁決議を破ろうとすることが心配だ」と語り、国際社会による連携の必要性を説いた。
また、北朝鮮の李容浩(リヨンホ)外相とニューヨークで26日に会談したことに触れ、「座って二国間の問題について話した」とだけ語った。
安倍晋三首相とトランプ米大統領が頻繁に電話で協議していることについては、北朝鮮問題や日米の経済問題のほか「なんでもないことを話している。議事録にただ『会話』と書いてある」と明かした。(ワシントン=清宮涼)