(2日、プロ野球 ソフトバンク4―2ロッテ)
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「よっしゃー」。打球の行方を確信すると、ほえながらバットを放り投げた。2点リードの六回2死。ソフトバンクの柳田が内角速球をライナーで右翼テラス席へ。試合を決定づける自己最多の35号ソロを放り込み、自身初の100打点にも到達した。
「目標にしていた100打点を本塁打で達成できてうれしい。最高です」。興奮を隠しきれなかった柳田は2015、17年に99打点止まりでシーズンを終えていた。特に昨季は右脇腹痛で離脱。目前で届かなかっただけに「一生打てないと思っていた。けがをした時の悔しさは今でも覚えている」と語る。
疲労がたまる最終盤の12連戦真っただ中。加えて徹底的に内角を攻められる。王球団会長も「ここのところ体の切れがなかった。へばりの極致」と気にかけていた。それでも、4番打者は大リーガーらも愛用する右ほお付近を覆うフェースガード付きのヘルメットを「気分転換」で使うなどして、試行錯誤を図った。
9月12日以来の一発を放つと、八回の守備では頭上を抜けそうな打球を背走で好捕し、チームを救った。
3位の日本ハムが敗れ、クライマックスシリーズ第1ステージを本拠開催できる2位が確定。工藤監督も柳田への信頼を口にする。「とにかくけがをしないでほしい。絶対に外せない」。優勝は逃したが次なる目標の連続日本一へ、主砲のバットは欠かせない。(甲斐弘史)
○工藤監督(ソ) 2位確定。「いいゲームをして(CS)ファイナルにいけるようにしっかり調整していきたい」
○東浜(ソ) 八回途中1失点で6勝目。「(右肩の)けがから復帰して一番の状態。いい感覚で投げることができた」