インドネシアのスラウェシ島中部をマグニチュード(M)7・5の地震と津波が襲ってから5日で1週間がたつが、被災地の空港には現地を脱出しようとする人々が押し寄せるなど混乱が続いている。届き始めた政府の支援物資もなお行き渡っておらず、長引く行方不明者の捜索に住民らは疲れ切っている。
被害が大きかった島中部パルの空港には4日、数千人が押し寄せ、空港敷地の外まであふれていた。生後半年の長女を抱えたサルワさん(30)は妊娠5カ月。朝4時半から軍用機への搭乗を待った。自宅は壁が壊れ、地盤が沈んだという。「安心して暮らせない。生まれ故郷で、仕事もあるパルを離れるのは胸が引き裂かれる思いだ」と涙を流した。
「また巨大地震がある」「ダムが決壊した」といった流言飛語が脱出を加速させている。
空港の列に並んでいた大学生の…