(9日、レッドソックス4―3ヤンキース)
9年ぶりの王座奪還を狙った大リーグ・ヤンキースの2018年が終わった。同じア・リーグ東地区の宿敵、レッドソックスに対し、1勝2敗で迎えた9日の地区シリーズ第4戦。3点差の九回、あと1点まで迫るが、最後は今季24本塁打のルーキー、トーレスが凡退した。就任1年目のブーン監督は「我々はベストを追求してきたが、完全ではなかったということだ」と悔しがった。
昨季、リーグ優勝決定シリーズで敗れたヤンキースは、マーリンズの中軸としてナ・リーグの本塁打王(59本)と打点王(132打点)に輝いたスタントンを獲得。昨季52本塁打のジャッジに、トーレス、エンドゥハーと若手も成長した打線は期待通りの力を発揮し、今季、大リーグ史上最多のシーズン267本塁打を放った。しかし、強力打線は短期決戦では力を出し切れなかった。
大リーグ5年目の田中将大は、6月の両太ももの張りでの離脱を乗り越えて12勝を挙げ、日本選手では黒田博樹以来となる史上2人目の5年連続で2桁勝利を達成した。地区シリーズも第2戦で5回1失点と好投。この第4戦もリリーフで待機していた。「緊張感のあるなかでやっていて、急に明日から何もなくなる。抜け殻じゃないですけど、そんな感じになっちゃうかもしれない」。来季へと切り替えるには、少し時間を要しそうだ。(ニューヨーク=山下弘展)