河野洋平・元衆院議長が15日、福岡市内で講演し、9月の自民党総裁選で地方票の45%が石破茂・元幹事長に流れた点について「(安倍晋三首相の)不信任という意思表明と言えないこともない」と指摘。来夏の参院選で自民が敗北した場合、首相の進退問題に直結するとの認識を示した。
首相は総裁選で、国会議員票の8割を獲得する一方、全国の党員・党友らの地方票は55%だった。河野氏は「55%しか支持がなかった党員票について党幹部は深刻に考えないといけない。国民の民意にどう跳ね返ってくるかを考えてもらいたい」と強調した。
首相が強い意欲を示している憲法改正については、報道各社の世論調査で首相への信頼が揺らいでいると指摘したうえで、「国民投票で勝てるはずがない。もう早く『憲法問題は自分はやらない』と言って、憲法問題に使っている政治的な時間は他に回した方が良い」と訴えた。(磯部佳孝)