安倍晋三首相は、28日に来日するインドのモディ首相を山梨県鳴沢村の別荘に招待する予定だ。安倍首相が海外の首脳を別荘に招くのは異例。安倍首相が推進する「自由で開かれたインド太平洋戦略」での連携に向け、「別荘外交」で親密さをアピールする狙いだ。
別荘は河口湖にほど近く、安倍首相は黄金週間や夏休みなどに滞在して趣味のゴルフなどを楽しんでいる。首相動静を調べると、安倍首相は在任中、別荘に海外の首脳を招いた例はなく、モディ首相への接遇は「特別待遇」と言える。昨年9月に安倍首相がインドを訪問した際は、モディ氏の出身地の州都であるインド西部のアーメダバード近郊で会談していた。
一方、インド洋で海洋進出を強める中国の習近平国家主席は今年4月、モディ氏を毛沢東が別荘地として好んだ東湖へ迎えて非公式会談を行った。今回の安倍首相による「別荘外交」は、中国の動きを意識したものとも言えそうだ。