麻生太郎財務相は26日の閣議後会見で、財務省が10月に障害者向けに行った非常勤職員の求人で、応募資格に「自力で通勤できる」といった差別的な表現があったことを明らかにした。同省によると、非常勤職員の求人をする際には同じ文言を2012年ごろから使っていたと見られるという。
財務省によると、10月15日に同省のホームページなどに掲載した求人には、応募資格について「自力により通勤ができ、かつ、介護者なしで業務の遂行が可能であること」との文言があった。22日に障害者団体から「特定の障害者を排除する欠格条項であり、障害者差別」との抗議を受け、24日に削除したという。
麻生氏は会見で「障害者雇用に関する意識が低い、対応がずさんだ、と言わざるを得ない」と指摘。「事務方に注意した。再発防止にしっかり取り組んでいかねばならんと思っている」と述べた。
防衛省も
防衛省も昨年と今年1~2月の求人に「自力で通勤ができ、かつ、介護者なしで業務遂行可能」との条件をつけた。この条件を満たす障害者を、防衛省本省と陸上自衛隊中央業務支援隊に1人ずつ採用。防衛省は「障害者を受け入れる環境が整っておらず、条件をつけたが、適切ではなかった。今後は改める」としている。