プロ野球・西武の辻発彦監督が24日に60歳の誕生日を迎えた。還暦のお祝いといえば赤いちゃんちゃんこ。プロ野球担当記者には、担当球団の監督の誕生日に各社共同でプレゼントを贈る慣例があり、西武担当記者陣もちゃんちゃんこを贈ろうとした。しかし、赤といえば日本シリーズで対戦するかもしれなかった広島のチームカラー。デザインをめぐり、記者間で議論があった。
プレゼントを準備した10月上旬の時点では、日本シリーズで西武と広島が戦う可能性があった。記者から「赤は広島のチームカラーでよくない」という声が上がり、西武カラーの「青色」を探したが見つからなかった。
結局、赤いちゃんちゃんこに、胸に金色でリーグ優勝時の胴上げ姿と西武の「Lマーク」、背中に「TSUJI」の刺繡(ししゅう)を入れることで落ち着き、24日にプレゼントした。
ただ、西武は辻監督の誕生日の3日前、クライマックスシリーズ(CS)のファイナルステージでソフトバンクに敗退。報道陣は、ちゃんちゃんこの色をめぐる議論があったことを辻監督に言い出せなかった。
還暦の節目に「現役を終えたのが41歳。20年はあっという間」と、しみじみと振り返った辻監督。この日はドラフト会議の前日で、「何よりも、ドラフトでいい結果になることが一番の喜び」と話していた。
ドラフトでは1位指名で首都大学リーグで通算30勝、300奪三振を達成した日体大の松本航投手の単独指名に成功。来季への良いスタートになった。(大坂尚子)