平成最後の日本シリーズは、3日の第6戦を制したソフトバンクが4勝1敗1分けで広島を下し、2年連続の日本一に輝いた。平成は来春までは続くが、1989年に始まった「平成のプロ野球」は、これで一区切りがついたことになる。
ソフトバンク、初の下克上日本一 広島を2―0で破る
昭和から平成になって、プロ野球の勢力図は一変した。昭和の日本一はセが23度、パが16度。平成はセ12度、パ18度だった。2012(平成24)年までは12勝12敗だったが、そこからパが6連覇。今シリーズを制したソフトバンクはダイエー時代を含め、平成で12球団単独最多の7度目の日本一に輝いた。
パが強くなったのはなぜか。一つには、ドラフトの変化があるだろう。逆指名、希望枠などがあった頃にはセの方が人気があり、パ球団の指名を拒否する選手もいた。07年に希望枠が廃止され、純粋な指名制になって以降、パは競合覚悟でスター候補を指名。新興球団の楽天を日本一に導いた田中(ヤンキース)や日本ハムで二刀流を磨いた大谷(エンゼルス)ら、人気も実力も備えた選手がどんどん育った。
日本選手が大リーグで活躍し、国際大会でもプロが活躍。一方でストライキや球界再編と、地殻変動の時代だった平成。来年から始まる新時代、日本球界はどんなシーズンを積み重ねていくのだろう。(松沢憲司)