スポーツ好奇心
特に女子にとって難易度が高いフィギュアスケートのトリプルアクセル(3回転半)ジャンプ。それを次々に決める選手が現れた。今季からシニアで戦う16歳の紀平梨花(関大ク)。シニアデビュー戦のフリーでいきなり2本成功させた。9日に広島で開幕するグランプリ(GP)シリーズのNHK杯で表彰台を狙う。
フィギュア特集 Kiss and Cry
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衝撃のシニアデビューだった。
9月のオンドレイ・ネペラ杯(スロバキア)。紀平はショートプログラム(SP)では70・79点で首位に立ち、フリーではトリプルアクセルを2本成功させ、147・37点。その時点のシニアでの今季世界最高得点となる合計218・16点をたたき出した。「すごいうれしかった。でも、満足はできない。もっと良い演技をしたい」
さらに、国内シニアデビューとなった西日本選手権(名古屋)は3日にSP、4日にフリーがあった。紀平はシード選手として全日本選手権(12月、大阪)に出場できるが、試合勘を戻すためなど調整の意味も込めて出場。その試合でも、SPでトリプルアクセルを跳んで首位。フリーでは2本を着氷させて、これまた優勝。他の女子選手がトリプルアクセルを跳ぶと、詰めかけた観客から大きな歓声が湧き起こるが、紀平は練習から何度もトリプルアクセルを成功させているせいか、どこか歓声が少しだけ小さい気がした。それくらい、彼女のトリプルアクセルは「普通」になってきている。
紀平はトリプルアクセルに強い…