タイの軍事政権を批判するラップが大ヒットを記録するなか、今度は軍政の経済政策をPRするラップが登場した。地元メディアは、反軍政ラップへの対抗策ではないかと指摘している。
「議会は兵士の遊び場」 タイで軍政批判ラップ大ヒット
タイトルは、軍政が推進する経済戦略の名前を冠した「タイランド4・0」。メロディーの一部に国歌の旋律を取り込みつつ、「才能あるタイ人がたくさんいる。我々が共に働けば、より強くなれる」などと国民に呼びかける。ビデオにはタイの発展ぶりを強調する映像が次々に現れる。
軍政が進める政策の正しさを印象づけようとする内容で、地元メディアによると、プラユット暫定首相は歌詞に満足の意を示しているという。
タイでは「独裁に反対するラップ」を名乗るラップ歌手らのグループが、軍政を厳しく批判するラップを発表。ユーチューブでのミュージックビデオの視聴回数が2900万回を超える大ヒットとなり、軍政側は不快感を示している。(バンコク=貝瀬秋彦)