ドイツ連立政権の一角をなすキリスト教社会同盟(CSU)党首のゼーホーファー内相は12日の記者会見で、党首を辞任すると表明した。辞任の時期については「今週中に明らかにする」とした。10月の南部バイエルン州議会選での大敗の責任をとった形だ。
メルケル氏、与党党首の辞任表明 首相職は21年まで
CSUは、メルケル首相が党首辞任を表明したキリスト教民主同盟(CDU)の姉妹政党で、バイエルン州を活動拠点としている。ゼーホーファー氏は難民受け入れなどをめぐってメルケル氏としばしば対立し、7月には連立政権を崩壊の危機に追い込んだ。
こうした「内輪もめ」が影響し、バイエルン州とヘッセン州の議会選で与党は大敗。その責任をとり、メルケル首相は10月末にCDU党首辞任を表明した。リベラル派のメルケル氏と保守派のゼーホーファー氏がともに党首から身を引くことで、姉妹政党同士の関係修復が進む可能性がある。
党首の交代は年明けにも開かれる臨時党大会で正式に決まる見通し。後任にはバイエルン州のゼーダー州首相が有力視されている。ゼーホーファー氏は引き続き内相として閣内にはとどまる意向だ。(ベルリン=高野弦)