元慰安婦の証言を伝える記事を「捏造(ねつぞう)」と断定され名誉を傷つけられたとして、元朝日新聞記者で「週刊金曜日」発行人兼社長の植村隆氏がジャーナリストの櫻井よしこ氏や出版3社に損害賠償などを求めた訴訟で、植村氏が22日、請求を棄却した9日の札幌地裁判決を不服とし、札幌高裁に控訴した。
地裁判決は、櫻井氏の論文などが植村氏の社会的評価を「低下させた」と認めた一方、櫻井氏が植村氏の記事は事実と異なると信じたことには「相当の理由がある」などと結論づけた。植村氏は22日に札幌市内で記者会見し、「到底納得できず、高裁で逆転勝訴を目指したい」と話していた。