米国のポンペオ国務長官とマティス国防長官は28日、サウジアラビア人記者が殺害された事件に関する、上院議会の非公開会合に出席し、サウジのムハンマド皇太子が殺害事件に関与した証拠は無いと述べた。これに対し、議会側は説明が足りないと反発、イエメン内戦に介入するサウジへの支援を縮小するよう求めた。サウジへの対応を巡り、トランプ政権と議会の対立が浮き彫りになった。
【特集】事件の経緯は、王室の関与は…サウジ人記者殺害疑惑
両長官は会合で「サウジは必要な戦略パートナー」と主張。皇太子の関与についても、マティス氏は会合後、記者団に「決定的な証拠は無い」と訴えた。多額の武器の売却先であるサウジに配慮するトランプ政権は、改めてサウジを擁護して問題の収拾を図った。
米メディアによると、中央情報局(CIA)が皇太子がサウジ人記者ジャマル・カショギ氏の殺害を命じたという結論を出したとされる。ただ、今回の会合には、CIAのハスペル長官は出席しなかった。
こうしたトランプ政権の対応に…