米韓が11月30日の首脳会談で北朝鮮への制裁維持を確認したことで、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の年末までのソウル訪問が不透明になってきた。南北協議の経緯を知る関係者の一人によれば、北朝鮮は、正恩氏の訪問には米朝協議の進展が必要だとの考えを韓国に伝えたという。
この関係者によれば、韓国は9月の南北合意に基づき、正恩氏が12月中旬にソウルを訪れるよう働きかけている。北朝鮮は、現状では正恩氏が訪問しても十分な成果が得られないとして難色を示しているという。
北朝鮮は11月中旬、極秘に訪朝した文在寅(ムンジェイン)大統領の南北関係ブレーンに、「現在のように米国が朝鮮に圧力をかけ続けている限り、金正恩委員長がソウルを訪れることは簡単ではない」とも伝えたという。
米国は11月、繰り返し米朝高官協議の開催を打診したが、北朝鮮は応じていない。米国は具体的な非核化措置を要求。北朝鮮は、米国が朝鮮戦争をめぐる終戦宣言や制裁の緩和などの措置をまず取るよう求め、にらみ合いが続いている。
北朝鮮は、最高指導者がソウル…