契約更改のシーズンを迎えたプロ野球。10年ぶりのパ・リーグ優勝を成し遂げた西武でも明暗は分かれる。大幅な年俸アップ、ハワイへの優勝旅行が待つ同僚の笑顔の陰で、ダウンした選手からは「優勝の実感がない」との声も。更改後の記者会見では、来季への思いがにじみ出る。
「優勝したとはいえ、疎外感を感じる。優勝旅行も行きませんし……」
3日、900万円ダウンの5100万円でサインした十亀剣は今季の成績を振り返り、苦笑いした。
14日から5泊7日で豪華プール付きの「プリンス・ワイキキ」に滞在するハワイへの優勝旅行も全員が行くわけではない。4日に発表された選手の参加メンバーは、最多安打を獲得した秋山翔吾ら1軍で活躍した17人。球団幹部やチームスタッフ、関係者を含めれば総勢150人が参加するが、試合に出ていなかった選手はほとんど含まれず、期間中、自ら練習を積む選手も多い。
130万円減の1170万円でサインした大石達也も優勝旅行には参加しない。3日の契約更改後、「チームが優勝しても、全然力になれなかった。そこまで喜べなかった」と表情はさえなかった。
早大時代に斎藤佑樹、福井優也…