韓国人の元徴用工への損害賠償を命じる韓国大法院(最高裁)判決が確定したことを受け、原告代理人らが4日、東京・丸の内にある被告企業の新日鉄住金本社を再び訪れ、判決にもとづき賠償支払い義務を果たすための協議に応じるよう改めて求める要請書を提出した。24日までの回答を求め、応じない場合は同社の韓国内資産を差し押さえる手続きを進めるという。
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判決後の原告代理人による同社訪問は、11月12日に続いて2回目。新日鉄住金は今回も直接対応しなかった。面会に応じない理由についても受付の職員を通じて「申し上げることはございません」と伝えたという。
代理人の林宰成(イムジェソン)、金世恩(キムセウン)両弁護士は外国特派員協会で記者会見し、原告で唯一生存する李春植(イチュンシク)さんが「私が生きているうちに賠償金をもらってほしい」と語る映像を紹介。「原告が94歳なので、これ以上待てない。新日鉄住金が交渉に応じるよう期待している」と述べた。(編集委員・北野隆一)