インドネシアからの独立をめざす住民運動がある同国東部パプア州で、国営企業の建設労働者ら31人が殺害されたと警察が4日、発表した。警察は独立派の武装集団による犯行とみており、国軍による掃討作戦が検討されている。
警察や地元報道によると、政府による橋や道路の建設が行われている同州ンドゥガ地区の山間部で2日以降、労働者たちが武装集団に射殺されるなどした。犠牲者の大半が、国営企業で働いていた。3日には国軍兵士2人が襲われて死傷したという。
警察は、1960年代から独立闘争を続けている「自由パプア運動」(OPM)に関わるグループによる犯行と断定。国防相は4日、「単なる犯罪ではなく反乱。国軍を使って降伏させる」と話した。(ジャカルタ=野上英文)